インタビュー 小澤 和枝さん(看護師・介護支援専門員) 監修:セキスイオアシスセンター
|
「人」とは、家族やケアマネージャーなど連携できる体制づくりのこと、
「場所」とは部屋や家の中を介護しやすいように整えること、
「モノ」とは本人の状態によって異なる介護用具や福祉器具のことです。
車いすや手すり、スロープなどの福祉用具は、介護保険制度で福祉用具貸与=レンタル支給を受けることができます。
親が年老いてくると普段はできていたことができなくなったのかと思い、家族が先回りで手伝ってしまうことがあります。そうすると親の生活機能はどんどん低下していきます。できることも次第にできなくなってしまいます。
「自分でできる」を維持し、家族がどのように支えていくかが、介護に大きく影響します。「身の回りのことが自分でできる」=「自立」が「介護予防」にもつながります。
自立を維持するするポイント
1.「介護」=「援助」ではなく、状況にあった暮らし方を一緒に考えるが基本
「自立」とは、高齢になっても身の回りのこと(特にトイレ)が自分でできること。このような自立した生活をキープしていくことで、身体の生活機能は保たれ、QOL(生活の質)も落ちません。
そして何かしらの障害が出てきて要介護になっても、自尊心を傷けることなくできるだけこれまでの暮らしを続けられる方法を一緒に考えていく、それが介護の基本です。
2.病院は生活の場ではない
「治療のためのの入院」と「介護」は分けて考える必要があります。骨折などで入院してそのまま介護になったというケースはよくあります。
病院は生活の場ではありません。入院で身体の機能が弱っていくこともあるのです。治療が終わったらできるだけ早く生活の場=自宅に戻ることが大切です。そして、以前の暮らしのペースに近づけられるようにサポートすることが大事です。
入院中には、動かずベッドにいることが多いので、体力や気力、食欲ができるだけ落ちないように、話しかけや一緒に散歩するなど家族の関わり方が重要です。50歳からの暮らしのガイド 「介護」
●50歳からはじめる介護への備え関連情報
50歳からの住まいTOP何を優先するかで違う
「住まいのカタチ」