50歳からはじめる暮らしセカンドライフ・スケール

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P10-11

50歳からのお金
ここでは、50歳から暮らしに関わるお金の情報を紹介しています。

人生100年の計:老後資金



  老後2000万円問題

これからの暮らしと老後資金

金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が2019年6月3日に公表した報告書「高齢社会における資産形成・管理」を発端に、老後に不足する費用として2000万円が大きく取り上げられ、年金問題にまで発展しました。
この提言は、一方においてNISAのプロモーションとも捉えることもできますが、いずれにせよ「人生100年の計」が必要と言われている昨今、自分らしい暮らしを継続していくために、いくら必要なのか、今から計画しておく必要があります。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書
高齢社会における資産形成・管理」から抜粋
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ20~30年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1,300万円~2,000万円になる。この金額はあくまで平均の不足額から導きだしたものであり、不足額は各々の収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる。...中略
重要なことは、長寿化の進展も踏まえて、年齢別、男女別の平均余命などを参考にしたうえで、老後の生活において公的年金以外で賄われなければならない金額がどうの程度になるか、考えてみることである..」
報告書によると老後2000万円は以下のもと算出されているようです。

<2017年の平均寿命は男81.1歳、女87.3歳をもとに>

夫65歳、妻60歳の時点で夫婦ともに無職
30年後(夫95歳、妻90歳)まで、夫婦ともに健在の場合

◯毎月の不足額(実収入-実支出)の平均値は約5.5万円

5.5(万円)×12(ヵ月)×20(年)=1,320万円

5.5(万円)×12(ヵ月)×30(年)=1,980万円


この他にも、将来、老後の資金が不足する原因には、次のことも加味しておく必要があります。

1.寿命が今より伸びる

2.退職金が減る
(転職やフリーランスが当たり前の時代になると、まとまった退職金は見込めない。)

3.年金支給額が減る


一方で、高齢でも働くという選択肢は、制度改定などにより可能性が高くなってきています。
お金のことだけではなく、QOLを維持し自分らしい暮らしを送るためにも、
これから先どのようなライフスタイルを望むのかなどの「ライフビジョン」を描き、これからの暮らしの収支や資産などを把握するためにライフビジョン表で「ライフプラン(人生設計)」を立てるておくことが望まれます。

※ライフプランのサンプルはこちらから



  NISAとiDeCo

資金形成として活用できる国の制度として非課税の「つみたてNISA」と「iDeCo」があります。


つみたてNISA

NISAには「つみたてNISA」と「一般NISA」があります。 長期で運用に向いているのが「つみたてNISA」です。

つみたてNISAの非課税投資枠は、新規投資額で毎年40万円が上限、非課税投資枠は20年間で最大800万円となります。 投資可能期間は2018年~2037年まで。

詳しくは、 金融庁 「NISAとは」

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金の制度。自分で申し込み、掛金をかけ、自らが運用方法を選び、掛金と運用益との合計額をもとに給付を受けることができます。

詳しくは、 iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)


それぞれの制度の特徴は以下の通りです。

項目つみたてNISAiDeCo
投資限度額(年間) 40万円14万4,000円~81万6,000円
自営業 816,000円
公務員 144,000円
会社員 144,000円〜276,000円
専業主婦(夫) 276,000円
運用可能期間最長20年間60歳になるまで(10年間延長可能)
資金の引き出しいつでも可60歳まで原則不可
非課税対象運用時/非課税 運用/非課税・所得控除の対象


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